このページの YAML 例は、構造理解のための抜粋です。実際の作成では
/aim が提供する policy type テンプレートを出発点とし、フィールド構成と検証はテンプレートのスキーマを基準にしてください。テンプレートは JSON と YAML の両方をサポートし、ポリシーモデルは YAML で定義されます。始める前に — まず Taxonomy から
Rule Package のすべてのグレード参照は Taxonomy から来ます。作成前にプロジェクトの Taxonomy(グレードの集合・順位・判定方式・しきい値)を先に確定し、Rule Package が参照するバージョンを決めてください。detector の grade attribution と分類ルールが emit するグレードは、いずれもその Taxonomy バージョンに存在するグレードでなければなりません。Layer A — detector: 何を検出するか
detector は特定のシグナルを検出する最小単位であり、各 detector は自分がどのグレードに寄与するか(grade attribution)を持ちます。判定パイプラインの段階ごとに性格が異なります。- grade attribution はグレードごとに正確に。 detector が寄与するグレードが、Layer B の組み合わせと Layer C の集計の出発点になります。
- パターン detector は「形式 + 検証 + 文脈」の 3 段構えに。 正規表現には数字境界(
(?<!\d)、(?![-\s]?\d))を固定し、チェックデジットなどのvalidatorは信頼度を引き上げる補強として、context_words+proximity_charsは文脈語が近接したときに信頼度を上げる段差(confidence_tiers)として使います。形式だけ一致したマッチと、文脈・検証まで通過したマッチを異なる信頼度で区別しておかないと、Layer B でしきい値条件をかけられません。 actionは検出項目のマスキングの扱いを決めます。 マスキングでリスクが除去される項目はmaskにしてマスキング版の再判定の対象とし、クレデンシャル類のように伏せてもリスクが残る項目や、それ自体は判断材料に過ぎないシグナルはreview_onlyにします — マスキング不可の項目が残った文書はグレードが維持され、外部送信がブロックされます。- フィンガープリント detector は登録済みの様式を参照します。
template_idの指すフィンガープリントテンプレートがプロジェクトに登録されている必要があり、参照の有効性は Rule Package の有効化時点で検証されます。
Layer B — 分類ルール: シグナルをグレード候補へ
分類ルールは detector のシグナルを組み合わせて、グレード候補を emit します。- 確定(terminal)は確信度が 1 に近い根拠だけに。 フィンガープリントのマッチや完全一致のように、誤検知の余地がほとんどないシグナルが対象です。terminal を乱用すると、後段(意味分類・条項判断)とラベルポリシーが補正する機会が失われます。
- しきい値条件は
compareで。 同じ detector でも、形式だけ一致したマッチと検証まで通過したマッチでは信頼度が異なるため、field: confidence(信頼度)やfield: count(件数)の比較でルールの発火条件を絞り込みます。 - 否定条件で反対の証拠を反映してください。 上の例のように、マスキングの痕跡があり、かつアクティブな PII がなければ加工版とみなして一般を emit しつつ、
suppressesで機密候補を抑制します。L4 の反対方向の証拠条項(公表済み・公開確定)も、not条件で機密の条項判定から除外できます。 - priority は根拠の強さの順に。 確定系を高く、単独では判断がつかない弱いシグナルは低 priority の下位候補としておき、グレーゾーンへの収束用に使います。
Layer C — ラベルポリシー: 競合解消と外部送信のルーティング
ラベルポリシーは、Layer B が出したグレード候補を最終グレードとして確定し、外部送信のルーティングを決定します。taxonomy_ref— この Rule Package が参照する Taxonomy の特定バージョンです。conflict_resolution: highest_rank— 1 つの文書から複数のグレード候補が出た場合、最も高いグレードで確定します。単一の機微な区間が文書全体のグレードを引き上げ、低い側への誤分類を防ぎます。manual_label_precedence— 手動で付与されたグレードを、自動判定が勝手に上書きすることはありません。routing— グレードごとの確信度しきい値です。high以上なら自動確定、lowとhighの間ならグレーゾーンにルーティングされ、人による二次レビューにつながります。外部送信不可の判定はブロックされます。
Taxonomy の参照整合性
- Rule Package が参照する Taxonomy バージョンは、
taxonomy_refで固定されます。Taxonomy を改訂して新バージョンを発行しても、既存の Rule Package は参照していたバージョンのまま動作し続けます。新しいグレード体系を使うには、taxonomy_refを更新した新しい Rule Package バージョンを発行して Pin する必要があります。 - detector の grade attribution と分類ルールが emit するグレードが参照先 Taxonomy のグレード集合に存在するか、フィンガープリント detector が参照するフィンガープリントテンプレートとバージョンが存在するかは、スキーマ検証と有効化時点の検証の対象です。
チェックリスト
- Taxonomy のバージョンを先に確定し、
taxonomy_refで固定したか? - すべての detector に grade attribution を指定し、emit するグレードがすべてその Taxonomy に存在するか?
- パターン detector に数字境界と
validator・文脈語による信頼度の段差を入れたか? - マスキングでリスクが除去されない項目(クレデンシャル類)を
maskにしていないか? terminalは、フィンガープリント・完全一致のような確信度の高い根拠だけに使ったか?- 反対の証拠(加工版・公表済み)を否定条件と
suppressesで反映したか? routingのlow/highしきい値が、自動確定とグレーゾーンの境界を意図どおりに引いているか?- フィンガープリント detector が参照するフィンガープリントテンプレートが登録済みで、バージョンが有効か?