グレード判定
文書を機密/社外秘/一般に分類します。段階的な判定パイプライン(L1〜L4)でシグナルを集め、Rule Package の分類ルールとラベルポリシーでグレードを確定します。
外部送信のルーティング
グレードと確信度に応じて、文書を自動確定/グレーゾーン(Gray)/ブロックにルーティングします。グレーゾーンと機密の判定は、人による二次レビューにつながります。
Guardian との関係
Guardian と Stratum は、互いを呼び出さない別々のモジュールです。1 つの Project に両モジュールがある場合、入力タイプによって担当が分かれます — テキストは Guardian、ファイルは Stratum が単独で担当し、2 つのモジュールの結果を 1 つの判定に統合することはありません。ファイルのグレード判定とマスキングの両方を Stratum が実行し、このとき Guardian のファイルガードレールは適用されません。Stratum を使用しない Project では、従来どおり Guardian がテキストとファイルの両方を処理します。 Guardian がコンテンツフィルタリング(PASS / MASK / BLOCK)というアクションを判定するのに対し、Stratum は文書そのものにグレードを付与します。多様な文書フォーマット(ワープロ・プレゼンテーション・PDF・HWP/HWPX など)と内容(画像・表・数式)を標準形に正規化してから判定するため、文書の種類が違っても判定性能が一定に保たれます。Taxonomy — グレード体系
Stratum のグレード体系は、Taxonomy というアーティファクトで定義されます。グレードの集合、各グレードの順位(rank)、判定方式、しきい値を保持します。グレードの数・名称・基準は顧客企業ごとに異なり得るため、グレード体系を独立したアーティファクトに分離し、分類ルールがグレードを抽象的に参照できるようにしています。 v1.4 時点のグレードは 3 種です。
1 つの文書から複数グレードのシグナルが出た場合は、最も高いグレードで確定します(highest-rank)。単一の機微な区間が文書全体のグレードを引き上げるため、低い側への誤分類を防ぎます。手動で付与されたグレードを、自動判定が勝手に上書きすることはありません。
Taxonomy は Rule Package とは別のアーティファクトとして独立したバージョンを持ち、Rule Package が特定の Taxonomy バージョンを参照します。Taxonomy は比較的安定しているため、複数の Rule Package バージョンから再利用されます。
判定パイプライン — L1〜L4 カスケード
Stratum は、文書を段階的に検出するカスケードでシグナルを集めます。後段ほど重く、精密になります。
前段で確信度の高いシグナルが確定するとカスケードは早期終了し、境界ケースだけが後段へエスカレーションされます。L4 の判断は常に「レビュー必要」のシグナルとしてのみ作用し、それ自体がブロックやマスキングを直接下すことはありません。
判定には根拠(evidence) — 検出レイヤー、検出器、寄与グレード、信頼度、マスキングされた preview、検出ごとのマスキング可否 — が併せて生成され、レビューと監査の基盤になります。
マスキングと再判定
Stratum は検出項目のうちマスキング対象を伏せたマスキングされた文書を生成し、マスキング版を再度グレード判定して、そのグレードを最終的な外部送信の基準とします。マスキングによって機微なコンテンツが除去されグレードが下がれば、外部送信が開かれます。 検出項目は、マスキング可能なものと不可能なものに分かれます。クレデンシャル類のように伏せてもリスクが残るマスキング不可の項目を含む文書は、グレードが維持され外部送信がブロックされます。マスキング対象の選択は、検出ごとのマスキング可否表示と Rule Package のポリシーで決まるため、マスキングによってグレードがどこまで下がるかは、ポリシーと Taxonomy の設定に依存します。3 つの判定結果と fail-secure
グレード判定の外部送信ルーティングは 3 経路です。
計画された不在と、事故による利用不可は異なる扱いになります。
- Stratum がそもそもない Project — ファイルは従来どおり Guardian のガードレールのみを通ります(従来動作の維持)。
- Stratum が導入済みで一時的に利用不可(障害・タイムアウト) — fail-secure により、外部送信をデフォルトでブロックします。
- Stratum インスタンスはあるが Rule Package が Pin されていない — 判定を行わず、ファイルをそのまま通過させます。Guardian がポリシー未割り当ての状態で検査なしに通過させる動作と同じであり、判定を開始するには Rule Package を Pin する必要があります。
二次レビュー — グレーゾーンの判定と機密の再審査
グレーゾーン・機密の文書は、人が最終判定します。2 つのフローは性格が異なります。
どちらのフローも即時ブロックの後に事後決裁という方式です。グレーゾーン・機密の判定が出た時点で、そのファイルの外部送信は保留され、人が決裁するまで開かれません。「条件付きで通過させてから審査する」ような経路は設けず、fail-secure が維持されます。
レビュー担当者は、文書全体を読み直す代わりに、マスキング版と根拠(検出されたパターン・位置・ページ、寄与グレード・信頼度)を先に見て判断します。決裁で確定した最終グレードは外部送信のルーティングに即時反映され、決裁者・理由とともに監査記録に残ります。
2 つの流入経路 — インライン同期と受付・ポーリング非同期
Stratum は 2 つの経路から呼び出され、どちらも同じポリシー(Taxonomy・Rule Package)を共有します。インライン同期
リアルタイムのトラフィックに同梱されたファイルを、リクエストの中で判定します。テキストと添付ファイルが一緒に届いた場合、テキストは Guardian、ファイルは Stratum がそれぞれ独立に処理します。インラインのファイルサイズにはハード上限があり、上限を超えたファイルは fail-secure で外部送信を保留・ブロックし、バッチ経路へ案内します。
受付・ポーリング非同期バッチ
大量・大型の文書を一括処理します。ファイルのリストを受け付けると即時に受理され、呼び出し元がポーリングで結果を回収します(コールバックはありません)。
さらに詳しく
Module Instance
Project Guardian と Project Stratum が 1 つの Project 内に共存するリソースモデルです。
Taxonomy と Rule Package の管理
グレード体系と判定ポリシーの定義・バージョン管理・Pin の方法です。
Rule Package の作成
detector 定義・分類ルール・ラベルポリシーの 3 層構造の作成ガイドです。
フィンガープリントテンプレート
フィンガープリント判定の照合基準となる空の様式の登録・改訂・再閲覧です。